部分矯正とは
その名の通り、歯列に対して部分的に矯正装置を使用し、一部の前歯を動かす矯正治療です。全体矯正と同じように、ブラケットとワイヤーを使用します。
治療期間が短く、費用も抑えられます。ただし、適応症例が限られます。
どの歯を部分矯正する人が多いの?どんな人が治療してる?
どの歯を部分矯正する人が多いの?
部分矯正によって治せるのは、前歯だけです。
主な適応症例としては、以下のものが挙げられます。
- 前歯のガタガタ
- 前歯のすきっ歯
- 軽度の出っ歯
※奥歯の咬み合わせが悪い場合には、部分矯正によって全体の咬み合わせが悪化したり、後戻りが起こる可能性が高くなるため、適応外となります。
どんな人が治療してる?
当院では、以下のようなお悩みを抱えた方が、部分矯正を受けていらっしゃいます。
- 前歯だけをきれいにしたい
- 短期間・低費用で前歯の歯並びをきれいにしたい
- 一度矯正した前歯が後戻りを起こした
- 大切な日(結婚式、面接試験、成人式など)までに前歯をきれいにしたい
- 前歯がコンプレックスになっている
部分矯正のメリット・デメリット
メリット
治療期間が短い
前歯のみを動かすため、治療期間が短くて済みます。
※治療期間は、歯を動かす距離により異なります。(3か月~1年)
費用を抑えられる
装置が小さくて済みますので、費用が抑えられます。
歯磨きが難しくならない
装置を取り付けるのは前歯だけですので、全体矯正と比べて、歯磨きは格段に楽になります。
デメリット
適応が限られている
歯並びの乱れがひどい、後戻りの可能性が高い、奥歯の咬み合わせが悪い、前歯が深く重なっているといった場合には、部分矯正ができません。
仕上がりが全体矯正に劣ることも
前歯部分のみの限られたスペースで歯を動かす必要があるため、仕上がりが全体矯正に劣ることがあります。
奥歯の咬み合わせの改善は期待できない
前歯のみの矯正のため、奥歯の咬み合わせが良くなることはありません。
部分矯正の流れ・期間・通院頻度
部分矯正の流れ
1. 矯正相談
患者様のご不安、ご希望をお話しいただきます。
治療内容、治療期間、費用のことなど、何でもお尋ねください。
歯並びの状態を確認し、院長からアドバイスをいたします。
※状態によっては、全体矯正をお勧めすることもあります。
2. 精密検査
画像検査、型取りなどの精密な検査を行います。
※当院では3Dスキャナー「iTero Element」を導入しているため、シリコン印象材による型取りは必要ありません。スキャンにより短時間で、精密な口腔内の立体画像データが得られます。
3. 診断と説明
検査結果、当院の部分矯正によってどのような結果が期待できるかをお伝えします。
また、具体的な治療内容・治療計画をご説明いたします。
4. 虫歯・歯周病チェック
虫歯・歯周病がある場合には、矯正前に治療を済ませておきます。
5. 治療開始
矯正治療の開始です。装置装着中の歯磨きのコツ、日常生活で気をつけることなどをアドバイスいたします。
6. 通院
1か月に一度ご来院いただきます。歯の動き方を確認し、装置の調整を行います。
7. 保定期間
部分矯正での治療が終了したら、リテーナー(保定装置)を装着していただきます。
歯の後戻りを防ぐための大切な期間です。
この期間も3~6か月に一度の通院をしていただき、歯の落ち着きの程度、後戻りの有無の確認を行います。(約1年間)
治療期間について
歯並びの状態によって異なります。3か月~1年を目安としてお考えください。
通院頻度について
1か月に一度のペースを基本として、通院していただきます。ご来院の際には、歯の動き方をチェックし、装置の調整を行います。